湖畔からの発信 不動産鑑定士 村木康弘のひとり言

2015.04.03

不動産よろず相談所 個人向け不動産アドバイザリー業務(2)

 2.個人が抱く悩み事の分類

不動産に関する悩み事と言っても人それぞれ異なり、多種多様である。これを整理するとき便利なのは、不動産運用の場面とリスク項目によるマトリクスから成る「不動産リスク一覧」である。横軸は開発時、取得時、保有・運用時、売却時等、不動産の運用サイクルをとる。個人の住居であれ収益用のマンションであれ、取得に始まり、保有期間中、売却時といった一連の運用時点によって問題は異なる。スタートは購入に限らず、自ら建築する場合もあるので開発時点もあれば相続による取得もある。終わりは売却のみでなく、老朽化した建物を解体することもあれば、相続や贈与で次世代に引継ぐこともある。縦軸は、不確定要因すなわちリスクを並べる。市場変動リスク(事業計画、資金調達、金利、需給、価格等)、法的リスク(許認可、権利関係、法律、税務等)、管理運用リスク(テナント、保有コスト、修繕、維持管理等)、物理的リスク(工事、耐震、環境、事故、災害、経年劣化)等である。
殆どの悩み事はこの表のどこかに位置するので、悩み事はリスクに置き換えることで整理ができる。
大都市でも地方都市でも、また、法人でも個人でも、大小の違いはあっても不動産に関する本質的な悩みは共通である。

【不動産リスクの図表】

3.ターゲット

資産家であっても緻密な戦略を持って不動産を保有している人は少ない。何年後に幾らで売るつもりなので今の自宅は長期修繕計画に沿って毎年メンテナンスを行っていますと言う話しは聞いたことがない。節税対策だと業者に進められて耕作をやめた農地に賃貸マンションを建てたが、一括借り上げで管理も業者に任せっきりで普段は建物を見に行くこともないと言うオーナーは多い。また、高齢で難しい話はわからないと言う資産家も多い。誰に相談していいか分からずに、普段気軽に話せる人がいるわけでもなく、問題が深刻な域に達していないので先送りしている人も多い。一度相談にのると、何かあったときに傍にいてくれると助かる存在だと気づいてくださる。個人でも中小企業でも、不動産に関する悩みは尽きることがない。地方都市でもターゲットは大勢潜在している。

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